[PR] 一戸建て
R.U.K.A.R.I.R.I | 魔法少女リリカルなのはVAV 第二話「ユニゾンイン」⑤
About Circle Board Twitter Link Circle work Mail RSS facebook google+    同人サークル『R.U.K.A.R.I.R.I』のHPです。
ブログ内人気記事

他ブログ及び本ブログ最新記事


2010.02.06
10/02/06 戦闘シーン等、大幅修正しました。


08/11/11 初版

魔法少女リリカルなのはVAV
~魔法の誘い~

それは、一人の少女の母親を探す物語。
力がないのがいやだった。
力を得た少女が最初に立ちはだかったのは
母親の失踪
少女は、母親を探すことを決意する。

そして、少女は力を手に入れた。
母親を探す事件……
それは遥かまだ未来。
力を手に入れたからこそ、起こる問題が彼女の内でおきようとしていた





× × ×

 今はなき、機動六課……かつて、その存在がこの敷地にはあった。
 その敷地内に、なのはたちは再び立っていた。
 機動六課はなくなったとしても、この施設は、いずれ何かが起きたときにまた使うかもしれないとして、いまだに健在である。とはいっても、システム等セキュリティがフル稼働しており、何かすれば管理局からのお尋ね者へと変貌してしまう。
 まぁ、つまりはそこまでの重要性が残っている場所なのだ。
 解散時にも、はやてはなのは、フェイトに「再び、ここでまた合おうね」と笑顔で話していた。
 なのはは、セキュリティ面という意味と、まわりへの配慮を考え、ヴィヴィオの初ユニゾンインの場所として、練習等の意味合いも考えて適している場所であると考え今回許可をとりこうして、またこうして六課の地をふんだのだ。いくら暴れても壊れにくいトレーニング施設と考えてもいいだろう。
 とはいっても、なのは、フェイト、はやて及び数名の元・機動六課の人は問答無用で許可をとらず出来ることになっていた。当然何を行うなった等の報告は必要であり、結果としては同じことである。
 いわゆる、建前上の事柄なのであろう。
「さぁて、ヴィヴィオ。準備はいい?」
なのはが、ヴィヴィオの前で、宙に浮いたレイジングハートを撫でる。その姿を、同じようになのはの顔の側に浮いているリインフォースが見つめる。
なのはの姿は当然のように、何事が起きたとしても問題がないように、なのはの象徴である白いバリアジャケットを装着した状態であった。
なのはの娘といえど……いや、聖王の力の殆どがヴィヴィオになくなったと過程として考えたとしても、ユニゾン前とユニゾン状態での能力向上の幅は計り知れない。ましてや、ユニゾンデバイス・リインフォース・Typeココは、ブラックボックスが多い分、何が起こるかわからないのだ。その原因はおそらく"アレ”のデータを元にというよりは、むしろ“あれ自体”がデバイスになったと考えるのがはやいかもしれない。
特別製……それがいわゆるなのはがバリアジャケットを羽織らなければならない一番の理由であろう。
“レリック”。
未だにその構造が具体的にわかっていない“ロストロギア”。
それをデバイスにしようという考えは果たして正解なのか、いけないことなのか今のなのは、リインフォース達には、わからない。
レリック・コアとしての意味合いのユニゾンデバイス……リインフォース。
これが、ヴィヴィオに可能な限り本来の力を取り戻すことにおいては必要であるとは言われている。しかしながら、何十、何百回とユニゾンしていくたびに本来の力になるかは不明とされる。
一つだけわかっていることは、この力は、ヴィヴィオの剣になり、盾にもなる。
ただ、それだけである。
「うん、問題なしかな。ね、ココ?」
 ヴィヴィオがリインフォースと同じようにヴィヴィオの周りをくるくると回っているココに話しかける。
「です、いつでもココはいけますよ。あのちっこいやつというかチンチクリンに見せつけてやりましょう」
 そういって、ココがリインフォースを指差す。
「むむむ、誰がちっこいやつですか!リインはあなたよりお姉さんなんですからね!」
 蒼天の書を開きながら、ココを睨みつけるリインフォース。
「べぇーです」
 ココがリインフォースへと舌を出す。
「むきー、はやてちゃんにいいつけてやるです!」
「まぁ、リイン落ち着いて」
 なのはが、苦笑いをしながらリインフォースに話す。
「でも、でも!です」
「そこはお姉さんなんだから、妹のことは穏便にすまさないと」
「お姉さんです?」
「そ」
「わかりましたです」
 うれしそうにそういうリインフォースの顔を見て、なのはが笑う。それを見たヴィヴィオがなのはと同じように笑った。
「じゃぁ、いってみようか。ヴィヴィオ、ココ!」
 なのはが、レイジングハートを杖の形へと変化させ手に持った。
「うん!」
 ヴィヴィオは元気に声を出すとココを、両手の手のひらに立たせる。
 見つめるヴィヴィオとココには迷いはなく、ただお互いを見つめる。
「いくよ、ココ!」
「「ユニゾンイン!」」
 そして、二人の声が敷地内をこだまするのと同時に、ヴィヴィオの身体と周囲が光り始める。
 それに伴って、ヴィヴィオの衣服が消え、甲冑でもありバリアジャケットでもある、ヴィヴィオ専用の戦闘形態へと変わった。ヴィヴィオのバリアジャケットは、なのはのバリアジャケットの白、フェイトの黒。二人のバリアジャケットをイメージして、ヴィヴィオに考えられたものであった。性能的には、形はさほどとして関係がない。それと、フェイトと同じようにマントを羽織っていた。但し、表裏両方共黒い色をしていた。そこから、ヴィヴィオのバリアジャケットが何に特化しているのかをなのはは考えるように見つめていた。
「……」
 バリアジャケットを羽織ったヴィヴィオのオッドアイの目がなのは達を見つめる。
「お、どうやら成功したみたいです」
 リインフォースはデータコンソールの数値をいじりながら、そういう。
「そう、みたいだね……ん!?あれは!」
 セットアップが完了したヴィヴィオから風が生じる。
「う……ああああああああああああああああああ」
ヴィヴィオ自身が発光し始め、バリアジャケットが徐々に変化を始める。その色は、白から黒へ、黒から漆黒へと変化していった。
「うあああああああああああああああああああああ!?」
 風を生じさせたのと同時に叫び始めるヴィヴィオ。その後、一瞬周りに凄まじい光を一度放つと、その中心に黒い人影が立っていた。
 ヴィヴィオを包み込んでいた虹色の魔力光はそこにはなく、カイゼル・ファルベとは別な、黒くて赤い魔力光がヴィヴィオを守るように周囲を回っていた。
 憎しみと悲しみ……そして、孤独感。
 なのはは、なぜかそのようなものを魔力光から感じ取った。それが、本当にそうなのか恐怖なのかわからない。
 ただ、目の前にいる人物がいつもみる少女とは異なっていることだけは事実であった。
「ヴィヴィオ?」
「……」
 なのはの声に何も反応はなく、ヴィヴィオは下をうつむいた状態で膝をついて座っていた。
「!?ヴィヴィオ、どうしたの!?」
「!」
 その言葉は、言葉ではなく強烈な視線という言葉で返された。その目は、いつもなのはを見つめる目ではなかった。親の敵や、何か信念を持っているものの目であった。
「(あのヴィヴィオの周りを包みこむのは、黒い魔力光……?魔力光が変わるなんてことはないはずなのに……!?)」
 なのははレイジングハートを強く握り締める。
「なのはさん、何かおかしいです。ヴィヴィオをとめないと!」
 リインフォースは、蒼天の書を手にすると、ヴィヴィオの魔力を封じるための魔法を検索する。
「わかってる!くぅう!先に進めない」
 なのはの言葉とは裏腹に、何かの衝撃波、結界のようなものである一定の距離から前と進むことができなかった。
「リイン!なんとか私を押し出せない!?そうすれば、私があのこのユニゾンを解除させる」
 シールドを展開して、前方へと進もうとするがなのはの足が動くのみで距離は変わらない。
「だ、だめです。その場合なのはさんが対消滅を起こす可能性があるです」
「つ……なんとかなら……」
「な、なのはさん、前きます!」
「う、受け止めきれない!?」
いつのまにか立ち上がっていたヴィヴィオからの魔法弾を、真正面から受けたなのははそのまま空高く吹き飛ばされてしまう。
「な、なのはさん大丈夫です?」
 リインフォースがなのはへと近づく。
「うーん、ちょっとやばかったかなぁ。スカリエッティ事件でのダメージはまだ完全に回復できているわけじゃないから……とは、いったもののあれは……さすがにまずいかな」
 なのはの前では、多重の魔法陣を展開しつつなのはの方へと向かっているヴィヴィオがいた。
「ヴィヴィオ!聞こえないの!?」
「……」
 依然として、なのはの言葉は、ヴィヴィオへと届くことはなかった。
 一度、対峙したことがあるなのはは、ヴィヴィオと対峙した時、ゆりかごの中でいくつかの制限を受けていて苦戦したが、今回のヴィヴィオは例え何も制限がなく、ダメージが完全になくなっていたとしても、ゆりかご時以上の力を今のヴィヴィオはもっているということを感じていた。
 むしろ、ヴィヴィオとは別人のように感じた。アレが本来の聖王の姿なのかわからない。
 なのはは、一瞬笑うとリインフォースに声をかける。
「あはは、どう思うリイン?原因がなんだかわかる?」
 なのはが苦笑いをする。
「おそらく、暴走ですかね?ヴィヴィオは、あんな感じですが、ココは本調子でなんとか中から止めようとしているみたいですが……ヴィヴィオの反応がないそうです」
 コンソールを開いて落ち着きながらリインがそういう。なのはも同じようにそのコンソールをじっと見つめるが、表情は何も変わらなかった。
「にはは、しかし、どうして私たちはこんなにも落ち着いているんだろうね」
「なんででしょうかね、きっとなのはさんがなんとかしてくれるとリインは思っていたりしますですがそれに、ヴィヴィオもそう思っているはずですよ」
「……じゃぁ、なんとかしないとだめだね……力を貸してくれる?リイン」
「はいです!とはいっても、なのはさんとのユニゾンは想定外のことですので、数分としてもたないはずです」
「うん、わかってる。あのこの目を一瞬でもいいから覚まさせてあげられればそれだけでいい!いくよ!リイン!」
「「ユニゾンイン!」」
ヴィヴィオと同じように光がなのは包み込む。
「とはいったものの、自分の娘を二度も倒すのは少々身が……」
 光がなくなった後に現れたなのはのバリアジャケットは、少しだけ青みがまして髪の色も同じように少し薄い茶色へと変わっていた。
「そんなこといって、なのはさんやる気じゃないですか!それに、倒さなくても相手を封じることができさえすれば、そのようなことをする必要性はどこにもないです」
「あはは、そうだね。元に戻らないなら、起きられるようにきつい一発をだね」
 いつもと同じようになのはは笑う。
「ユニゾンがとければ、おそらく元に戻るとおもうですよ」
「やはり、ブラック……!?」
ヴィヴィオの魔法弾が何発もなのはの周りを飛び交う。
「いけ、いけいけいけいけいけいけいけいけ!あはははははははは!!消えちゃえ、効けちゃえ!かしとなせ!」
 ヴィヴィオが声をあげながら、地上から魔法をコントロールしていた。
「うーん、魔法の使用できる数も増えているね、学校で習ったのかなあ。えらいなぁ、ヴィヴィオは」
 回避行動をとりながら、呑気になのははそんなことをいう。
「な、なのはさん。今はそういうことをいっている場合じゃないです」
 リインフォースが少し声を震えさせながらそういう。
「そうだね……さぁ、どうしようかね」
 地上から見つめる娘・ヴィヴィオは、やる気満々でなのはを見つめていた。
「うああああああああああああああああああああああああああ、楽しい、楽しいよ!もっと、もっと、もっともっと、もっとだよ!」
 ヴィヴィオは何度も、何度も攻撃パターンを変えてなのはに攻撃を仕掛けてくる。
「まるで獣です、そして……」
漆黒の魔力光を放つバリアジャケットを纏ったヴィヴィオは、どこか楽しそうであった。
まるでこうして戦うのが好き、当然であるとでもいっているようである。
「あれは……戦闘狂……です」
「あははははははははははははは!くくくくくくっくくくくくうくく」
「そして、分析家といったところかな……?」
 ヴィヴィオは、なのはがいる空中へと上がってはこないが地上へと下ろさせるために趣向を変えて攻撃を行っている。
「ぐぅ……それはおそらくココの能力をも使用しているのか!思いますです」
「な、るほどね!」
徐々に相手の隙をまるでわかるような動きへと変化を始める。
「なかなか厄介な攻撃法を思いつくものだね……」
「そうですね、ちまちましていてもこれ以上状況が悪くなるだけかと思いますです」
「じゃぁ、久々に全力全開でいってみようか……!」

× × ×

「しっかし、なんだろうね。ここの惑星はなんだかおかしい気がする」
 部屋に入ってきた途端ヴィータはそういう。
「そうやね、ヴィータ。たぶん、みんな忙しいんやろ」
「そうじゃないんだ……逆にそういうやつほど普通なんだ。なんていうかな……健全じゃないほどおかしいんだ、まぁ簡単にいうとこの施設にいる人間全てなんだけどさぁ。それに気になって周囲を調べたんだけど、なんか人が少なくなっているんだ。私も何をいっているのかわからないけど、何かが変なんだ!」
「そうかなぁ?私は別に何もおもわへんけどな。それにたまたまみんな家に帰って休憩しているのかもしれないやで?」
 はやてはヴィータに笑う。
「はやては、仕事のしすぎでちょっと疲れてるんだよ!家は全部みた!誰もいやしないんだよ!それに、はやてはたまには寝てくれないと私たちは安心できないんだよ!」
 笑うはやてが、ヴィータの頭を撫でる。
「ありがとうな。でも、これは早めに解決しなきゃだめやと思う。とりあえず、稀少古代種。ティエルはこれと何らかの関係があるというデータがでてきたよ」
 はやては、ヴィータに書類を渡す。
「稀少古代種?“総じて長命で、広大な土地に単体~ごく少数で生息”っていう?」
「そう、そうであるならばなぜ彼女が数十年前から事件を起こしてるかがわかる」
「うーん、そうなの?推定年齢が100歳とかいってたりするのか?」
「100歳ってほどじゃない、はじめて確認されたのは5000年以上前といわれるんや」
「5000年!?そいつ人間なのか!?」
「そう、だからこそ稀少古代種じゃないかと思うの」
「私たちのような守護騎士プログラム、または機械……?ってことは?」
 ヴィータの問に頭を横にふるはやて。
「それやったら、マスターがいるはずや。マスターがあってこその守護騎士プログラム。プログラムがあってここまではできないはずや……それに、そのマスターの存在も5000年前ということになる」
 真剣な顔を見せるはやて。
「うーん……あれ、お前なんでここにいるんだ?」
ヴィータがはやての後ろに声をかける。
「……」
「ん、なんや誰かきたんか?わざわざ、私の部屋にくるなんて仕事の人くらいかな」
「いや、ほらみればわかるよ。あの重要人物の娘だよ。ったく、抜け出してきたのかこいつ」
「!?エ、エル!?」
「……?」
 後ろを振り返るとヴィータがいうように、エルが扉の前に立っていた。
「……ぁぅ」
うつむいたエルから何か声が聞こえる。
「……は、や、て?」
首を傾きながらそうはやての名前を呼んだ。
「!?エル……はじめてあなたの声をきいたな……」
はやては、エルを抱きしめるとそのまま手をつなぎエルが眠るための施設がある方向へと歩いていった。
「はやて……」
その様子をみたヴィータは、何か違和感を感じた。
なぜ、この少女はいきなりここに来てしゃべりだしたのだろうか?
何か確信に迫りつつあるこのときに……
どうしてこのこが、施設から抜け出してここにいるのか?
なぜ、ここに来て話すのか?
それに、この状況下にいたせいなのか、はやての思考もどこかおかしくなってしまった。
まるで何かに取り付かれている……そんな印象を感じる。
シャマルは、シャマルで他のことに忙しいため手は出せない。
ここにきてから何もかもが壊れた……のかもしれない。
「ティエル・K・クアットルか……一体どんなやつなんだ」
 書類を机に投げて、ヴィータははやての後を追った。

× × ×

暗い夜道を一人の女性と男性が走っていた。
ときどき、独特な色をした光を放ちながらそれは続いていた。
「そんなこといって、私から逃げられるとでも思っているの……?」
頭から流れた血は体のラインを通りながら指先へ向け、地面へと垂れていく。
それは重力に反していないのでおかしくはないのだが、それを見る人にとっては、異常すぎておかしく感じた。
「ねぇ……ねぇ……こっちをむいてよ……」
 女性は、優しく笑いかける。
「く、くるな!!俺はお前とは違う普通の人間なんだよ!!」
「何をいっているの!?あのこはどうするの!?」
「し、しるかよ。ば、ばけものめ!今までだ、だましておいてそれはないだろう!なんだ、この現状は……!?み、みんなばらばらじゃないか!親父もお袋も……!?これがおかしくない以外の何かあるのか!?」
「それは……この人たちが……!」
「言い訳なんて、どうでもいい!お前の今の姿が真実だ!」
 いつの記憶だろうか……?
ふと、施設の中で夜起きた私は涙を流していた。
夢の中でみたのは遠い記憶。
まだ、私がこの世界に未来を感じていたころ……
そう……一人の男を愛したころの……私が人であろうとした時のことだ。
 いや、まだ私が人のような存在であったときといえるかもしれない。
 そう、あれははめられたのだ。
 いや、本来ならば私はあの大勢の肉片にもてあそばれる予定となっていたのだろう。
 結局、私が人に愛されることはないのかもしれない……
 唯一、カザン。
 あいつだけは、いまだに私を人としてみてくれるのが幸いかもしれない。
 とはいっても、お互い利用しているだけなんかもしれないが、今はそれだけでもよかった。私にはそれを手伝う力があった。私の影たちも力を貸してくれる。
 データベースでおもしろいのを見つけた。
 聖王ヴィヴィオに関する問題だ。
 あのこと、そっくりだ。あのこは、最初からそうだったわけじゃない。ただ、マジックコーディネーターである、あのロストロギアの実験としての力を得てからだ。
 おそらくは、実験としての代償であろう。
 能力を使えば、使うほど自分の心にすむ闇に取り込まれ最後は戦うことしかできないいわば、バーサーカーになるだろう。そのあのこもどうやら生きてるみたいだ。
 聖王ヴィヴィオ……高町ヴィヴィオの学校に転入してきた少年。
 私と同じにおいがする。
 そして、この顔には覚えがある。やはり目が見えなくなったか、当然だ私がまず狙った場所は目だ。はずすはずはない。
 そもそも、生きてること自体がおかしいのだが……まぁ、よいか。これで楽しみがひとつ増えたということだ。
 あのこもきっと、おそらく私を探しているのだろう。
 そろそろ、行動に移すか……“アレ”を一度起こすということを絶影から聞いた。あいつのいうことだ間違いないだろう。
 これが、カザンのいうスタートポイントか。
 母親であることか……そんな記憶捨て去りたい……しかし、生きているのなら仕方がないな。
 私が人として生きた証、生きた時間とでもいうべきか……影の一族だからこそ、生まれた子供。父親はもういない。私が殺したのだから。
それから、あのこを数百年育てた……
 今思えば、父親と一緒に殺しておくべきだったかもしれない。
私以外の影の一族として、名乗れるあのこを完全に殺しきれなかったのは私が母親だからなのかはわからない……が、今の私にはためらいはない。
 いずれ会うだろう。そのときは殺し合いだ。
 私の指輪7の影の……同族殺し……
「まずは、八神はやて……あいつの血が最重要課題か」
 少女は、となりで寝ているはやての身体をみつめ、髪、胸と身体を弄ぶかのようになでる。
「普通の人間にこの惨状は耐え切れないかもしれないな、うふふふふふふふふ」
 うすうす気づいているものもいるみたいだが……もうここまでくれば、計画に狂いはない。
「Project Fか……いや、その段階は終わった。……Project V.A.V」
 少女は、はやてをもう一度見ると、窓から見える“赤い月”を見て笑った。
「さぁ、はじめようか……」


第三話へと続く
スポンサーサイト
関連記事
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...



この記事へのトラックバックURL

この記事にトラックバックする (FC2ブログユーザー)


この記事へのトラックバック
この記事へのコメント
>>ondさん
コメントありがとうございます。
ちょっと内容が薄いバトルシーンで申し訳ないです……
次回のバトルシーンで挽回できればと思います。
Posted by 日宮理李 at 2008.11.15 00:31 | 編集
コメ遅くなってすみません~。
なのヴィヴィのバトルシーンが面白かったです。文章が生き生きしてるっていうか。
戦いながらも、状況を楽しんだり娘の成長を喜んでいるなのはがほほえましい。
他の場面も、続きが気になる展開です。
モノローグ的な部分とか、不気味さがにじみ出てて、怖いけども目が離せない、みたいな。
Posted by ond at 2008.11.14 03:40 | 編集


管理者にだけ表示を許可する
 




他ブログ情報

ブログパーツ