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R.U.K.A.R.I.R.I | 【まどかSS】ハロウィーン・パーティ
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2012.11.01
昨日浮かんだものを急ぎ、書いたものです。
ほむまどかと思っていたら、さやほむだったということ。




「よしっ……!」
 洗面所の前で、私は着込んだ衣装に狂いがないか、化粧にどこかおかしい点はないか念入りに調べていた。頭の中にあるのは、
『今度のお休みって、ハロウィーンでしょ? ほむらちゃんのお部屋を借りてハロウィーン・パーティしたいって考えてるんだけど、大丈夫かな?』
 まどかのお誘いの話だった。それも一つ一つの言葉が私の中で暖かく満たしてくれる、優しいもの。
当然私は誘いを断るのも、まどかの悲しい顔を見るのも嫌だったため、すぐに『大丈夫』って答えた。
 今日は――その日だった。十月三十一日、日曜日。
「ふぅ……」
 ハロウィーン・パーティということもあり、私は仮装していた。それも魔女の格好。魔法少女が魔女の格好をするなんておかしな話だけど……。魔法少女の姿でも仮装に近いという考えを否定するかのように、『それじゃ味気がないでしょ』と巴マミに釘をさされてしまったのだ。
魔法少女姿なら特に経費も気苦労もしなくて済んだのに……。
だからこそ、オレンジ色のリボンがついたとんがりボウシと、胸元にある紫色のコウモリの装飾以外、黒一色のドレスを用意していた。袖は手元までしっかりと長袖のように長さがあるのだけど、スカートは膝にも届かないぐらい短い。そのため不自然じゃないように、黒のストッキングで膝下を隠すように履いていた。色合い的にも問題ないし、少し気温が冷えてくる時間にもなるからちょうどいい。
居間まで戻ると、時計と空の天気を見た。空を赤く反射させる夕暮れ時の太陽が間もなく、完全に落ちようとしていた。雨は予報では降らないようだし、見る限り降りそうもない。
そして、時刻はパーティが始まる二時間前を示していた。それまでにはきっと太陽も落ち、月明かりが入ってくるから、電気はまだつけなくていいかな。
「……」
再度確認するように、部屋温度、食材と目を通していく。巴マミに言われたものがしっかりと冷蔵庫の中と、長テーブルの上においてある。あと、杏子がどうしてもと買わせたお菓子類もしっかりとある。買わされた量が長テーブルの半分を占めているのはある意味――脅威。山積みにしてあるから、崩れるかもしれない。
でもまぁ、落ちてもきっと大丈夫だろう。きっと杏子が全部食べることだし……、そのために買ったものなのだから。そうしないと行かないってゴネもしたのだし……。
「ふぅ……」
 玄関前に行こうと思い、廊下を歩く。
「んっ……」
 光を反射していた姿見が、ゆっくりと私の全体像を映し出していた。全身真っ黒の魔女。本の中から出てきてしまったかのような衣装。薄暗いせいか、胸元にある本来紫色のコウモリの装飾が洗面所で見た時よりも怪しい。
だからこそ、部屋に一人この格好でいるのはとても不自然に見えた。というより異質に感じた。それでもあと二時間経てば、おかしさはきっとなくなると思う。仮装した人が部屋の中一杯になるのだから。
それにしてもパーティが始まるまであと二時間という時間帯にも関わらず、衣装を着込んで待っているのははしゃぎ過ぎなのだろうか……ということが思い浮かんだけど、頭を振るい考えなおす。
いや――違うのだと。
まどかだけに、二時間早く来てねと伝えてあるから――。
だから……他の子はたぶんもっと遅くくると思う。きっと着替えたことは無意味じゃないし、きっと大丈夫。少なくともまどかさえ来てしまえば、もうおかしさなんてなくなるから。
 そっと腰を下ろすとその時を待つ。
 どんな格好をまどかはするのだろうか? 猫が好きだから、猫娘のような猫耳をつけるのかもしれない。もしかすると何かのきぐるみを着るのかもしれない。
 思わず口がにやけて、開いていくの感じ慌てて口を閉じる。――いけないと思いながら。
 何にしてもまどかがきたら、扉を開けて抱きしめようと思う。まどかは驚いてしまうかもしれない。だけど、私は驚かすつもりなんてこれぽっちもないし、まどかならきっと許してくれると思う。
いつもまどかには抱きしめてもらっているから、私から抱きしめても文句なんて言わせない。言わせる前に口を塞いじゃうから。
それで、そのまま綺麗に整えたベッドまで連れだそうと思う。
そのために早く呼んだのだから――。
「んっ――」
 マンションの一階に仕掛けた魔力センサーが反応した。どうやら、まどかがきたみたい。さて、
「……」
 立ち上がると玄関の前に立ち、ドアノブを握りしめた。時間にして、この部屋まで辿り着くのは大体五分くらいだろう。そのタイミングがきたら、開けてすぐに抱きしめる。
「ふぅ……」
 何度もイメージしたし、何度も練習したから大丈夫。
 耳を澄ませば、エレベーターの止まる音が聞こえ、続くように足音が聞こえてきた。革靴のようなタイルをはじく音がゆっくりとこちらへと近づいてくる。
「……っ」
 心臓の高まりを感じ、落ち着かせようと深呼吸する。吸ってははいて、吸ってははいてをただ繰り返す。
 そして――。
 そのタイミングが訪れ、扉を開けまどかをその胸の中に抱きとめる。
「まどかっ!」
 イメージ通りにまどかの身体が私の胸にぶつかる。そして、手を腰まで回し一気に抱きしめた。
 だけど――、
「えっ!?」
 驚きの声も――何もかもが違った。
まどかはこんなにも身長が高くないし、胸だって大きくない。そのことを確認するように、
「ま、どか――?」
 抱きしめた手をほどき、ゆっくりとまどかではない人物の身体を離していけば、抱きついた人の顔が視界に入った。
「美樹――、さやか……、あなたどうして……?」
 ここにはまどかがくるはずなのに……、どうしてあなたがここにいるの……? まどかにしか、早くくるように伝えていないのに……!
「ほむらはさ……」
「えっ――」
 私が離したはずの身体を、私の両肩を引っ張り上げ再度抱きしめてきた。美樹さやかの人間としての温もりが伝わってくる。そのせいなのか、まどかといる時とは違う心臓の高まりを感じた。
そして、
「はぅ……、や、やめて!」
 私の耳元に息をかけてきた。何度も暖かい空気の塊が耳にぶつかりあうと、次第に頬の高まりを感じる。心臓の音も外に聞こえてしまうぐらいに高鳴っていくのがわかる。
心臓の音が美樹さやかに聞かれるのも顔も見られるのも嫌だから、手を動かそうとした。
「う、うっ……!」
でも、なぜか手はおろか、身体自体力が入らない……! 信号を拒絶するかのようにビクともしない。
それに、
「みぃ……きぃ……、さやぁ……か や……めりぇ!」
 息を吹きかけられる度に力がなくなっていくのがわかる。なんで……! 離れたいのに、離れられない!
「あのさ――続きしないの?」
 息遣いと共に言葉が耳に入る。何を言っているのかわからない。それに美樹さやかの息遣いのせいなのか、足が震え始め立つのがつらくなってきた。身体もどこか熱をもっていくようだった。
「やえぅ……て!」
自分でもわかるぐらいに呂律が回らない! だからなのか、抱きしめられたまま身体を硬直することになり、
「だからさ、続きだよ。教えてよ」
「教え……て……って……」
教えるって一体なんのこと? 私が教えられることなんて何もないし、知っていたとしてもあなたに教えるつもりもないのに……! 
どうして動かないの!?
「まどかにしようとしていたことあるんでしょ……?」
「何……うぇって……いるの?」
確かにまどかにして欲しい、したいことは確かにあるけど……。それとあなたと何が関係あるの!?
「ちっ!」
 舌打ちとともに、私への拘束が解かれる。
 やっと、離してくれてちゃんと一人で立ち始めたというのに、
「はぁはぁ……」
 拘束から解かれたという安心感からなのか、耳元への攻撃がなくなったからなのか、なぜか身体がゆっくりと倒れ始め、離れたはずの美樹さやかの胸へと向かってしまう。
 止めようにも足は動かず、
「わかってるんだよ、ほむら。お前さ……まどかをどうにかしようと思ったんでしょ? あたしにもしないの? ここにはあたしがいるんだよ? あたしだけがさ」
 冷たいほどに落ち着いている美樹さやかの声が聞こえる。そして私の動きは、また美樹さやかが私の両肩を掴みあげるようにして受け止めた。
このままだとまた耳元に息をかけられてしまう。そんなことを考えた途端、鳥肌のようなものが全身を痺れのように回り始め、
「美樹さやか……? 熱でもあるの?」
 そのせいかやっとまともに言葉が出た。
「うるさい――意気地なし」
 だというのに、私はその接近を止める術も気がつく余裕すらなく――私の口は塞がれていた。
それもまどかの口ではなく、美樹さやかの口によって。
見開いた目の前には数センチも離れていない美樹さやかの顔があり、
「んっ――!」
 離そうにもやっぱり力は入らず、
「ぃきゃ……!」
 口の中を美樹さやかの舌がかき回される。呼吸する間もなくそれは続き、
「んむぅ……れぅ……!」
 次第に口元から唾液が漏れていくのを感じた。美樹さやかと私の唾液がまじりあったものが……。
「げほっ! げほっ……!」
 美樹さやかが満足したのか口が離れたおかげで、やっと呼吸することが出来た。
むせたこともそうなのだが、そもそもなぜこんなことをするのか、
「なんで……、こんなことを……!」
 困惑と紅潮していく中、弁解を求めた。
「……」
「えぅ……!」
だけど、答える前に勢い良く身体が引っ張られた。そして相変わらず動かない私の身体は、そのまま部屋の中へと連れ込まれる。
「確か、あっちだよね? いや、居間でもいっか。どうせ誰もこないんだし?」
 無表情な顔でこちらを美樹さやかは半分振り向きながら、見つめなおしていた。
「んっ――」
 身の危険を感じて玄関の段差を利用して、動かない身体で抵抗するけど、
「ふーん、そんなことするんだ」
「えっ……!」
 その反攻も虚しく身体をお姫様抱っこするかのようにして持ち上げられ、そのまま自由に動けない私を居間へと寝かしつけた。扉はいつの間にか閉まっていた、身体がうまく動かせない状況にそれは自分の部屋であるはずなのに、絶望的に思えた。
「ほむら……」
 絶望通り、そのまま仰向け状態で美樹さやかに抑えつけられることになり、
「やめて! 美樹さやか! どうし――」
「ほむらちゃんー? いないのかな?」
「そんなことないと思うわ。暁美さんの部屋でパーティをするって約束だったでしょ」
「そうですよね、マミさん。ひょっとして――」
 私の声をかき消すかのように部屋の外から声が聞こえた。まどかと巴マミの声が。
「ねぇ、このまま服脱がしちゃおっか?」
 ゆっくりと右手が私の頬を撫でる。
「や、やめて……お願いだから」
 ――まどかに見られちゃう。
「どうして? ほむらの身体はこんなにも反応してるよ?」
 美樹さやかの舌が私の口元を舐める。そして、物足りなそうな表情を見せると、
「――嘘だよ」
 と私の身体から離れた。
「あれ? さやかちゃん。早く来てたんだ。どうしたの?」
 そしてタイミングよく、まどかと巴マミが居間に入ってくるのが見えた。
「いやぁさ、ほむらと一緒に転んじゃってさ」
 何事もなかったかのように美樹さやかの声がする。
「なんだぁ、さやかちゃん怪我とかしていない?」
「うーん、大丈夫だと思うよ。ほむらもあたしも何もないよ――」
 一度、美樹さやかがこちらを振り返ると、
「そう――、何もね――なかったんだ」
 微笑みながら、そう呟いた。

 私の身体はなぜか、その何もない仕草に反応してしまうのだった――。
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