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R.U.K.A.R.I.R.I | 【まどかSS】我慢ということ
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2012.09.29
またのコミケ作品の作成途中の息抜きに書き。


「くそっ……」
 緊急事態だった。まさに限界ギリギリってやつでさ。
 魔女との戦いなんて目じゃないくらい、苦戦していた。
待つという――強敵に。
「うぅ……」
 行きたいのに行けないそんな状況だから、扉の前であっちへいったりこっちへいったりと歩き、トイレの扉が開くのをただ待っていた。
 ゆまに譲ったのが間違いだったのかもしれない。あたしが先に入れば……、
「まだか? まだなのか……」
 こうなる前に行くべきだった。いや、うちに帰る前に行けばよかったんだろうけどさ。あの時のあたしはどういうわけか、忘れていた。違うか……。
「さやかが悪いんだ……」
 そうあいつが悪い。
 あんなにも楽しそうな顔をしやがって……。
 ゆまのやつだって、なんであんなにさやかの前でさ、笑うんだよ。それも楽しそうに。
久しぶりに三人での食事会だったのにさ、嫌な気分。
 あたしを忘れたかのように二人だけ話をしててさ……。
「今はそんなこと考えている場合じゃ……ないか」
 ヤケになって、ドリンクバーが空になるまで飲み続けたのがいけなったかもしれない。結果的にそのせいで追い出されることになったわけだしさ。
だから、行くのを忘れても関係ないかもな。だとしても、
「なぁ、ゆま……。そろそろ出てくれないか? あたしだって、トイレに入りたいんだけどさ……」
 ドアをノックしても返事はない。
 先程からこれの繰り返し。ゆまがトイレに入り始めてから、かれこれ数十分も経過している。一体何しているんだよ……。散々無視したあたしに怒って籠城か……? いや違うかそんな素振りしていなかったな、どちらかといえば凄く楽しそうだったし……。
「はぁ……、まだか……」
生憎ここにはひとつしかないし……。そのへんでするわけにもいかない。近くのトイレまで数十分かかるから移動するわけにもいかない。
目の前にあるんだから、移動しないだろ普通。待つのをやめて、
「乗り越えるか……いや」
 そんなことをしているのを人に見られたら……。見られても気にする必要はどこにもないけどさ……。腹に衝撃を与えたらヤバイ気がする。もって後数分……。
「ゆま? なぁ、聞こえてだろ? 無視しないでくれよ。お願いだからさ。なぁ?」
 トイレの中から音一つすらしない。誰もいないような静けさ。
「もしかして、寝ていないよな!」
 思いっきり、ドアを蹴り飛ばすと、
「う、ぁああ」
 驚いた声が耳に入った。それも今気が付きましたみたいな声でさ。
「ゆま……、頼むから早く出てくれよ」
「あ、キョーコ待って。今からだから」
 とあたしの問いに眠たそうな声が帰ってきた。
「……」
 どうやら、寝ていたらしい……。確かに時間帯はもう遅い時間だと思うけどさ……。動けば多少我慢できるかもと、その場でジョギングをはじめていたあたしを、
「キョーコ、あいた」
 すっきり顔のゆまがトイレから出てきた。
 やっとトイレに入れると、入れ違いに個室に踏み入れた瞬間、
「あっ」
「キョーコ……」
 気がゆるんだせいなのか……。我慢していた分それは勢い良く流れ……やがって。
「そ、そんな目であたしをみるんじゃねーーーーー!」
 
 それ以来、ゆまは気を使ってあたしを先にトイレに入らせるようになったのは言うまでもない。
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