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R.U.K.A.R.I.R.I | 【まどかSS】大罪という名のアビリティ
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2012.09.25
ほむらのタイムスリップ能力にもし条件があったらという内容です。
コミケ作品の作成途中の息抜きに書いてみました。


 ――引き金を引く。
 その証拠として、マズルフラッシュと共に爆音が響き渡る。
 一発の弾丸が確かに発射された。その対処へとゆっくりと確実に迫っていく。
「やめろぉっ!」
撃ちだされたのはガバメントに装填されていた『.45ACP』口径の弾丸。
それを込めたのは、私。
 そして発射するのも――私だった。
「……っ!」
それを撃つことは簡単なことで、――誰でもできた。それこそ赤ん坊に持たせても、人を殺傷できる銃弾を撃つことが出来るはず。
だからこそ私はこれを必然のように武器として選択した。魔法少女の武器として戦う方法がなかった私にとっては、最も相性のよい武器であったから。
 ――時間停止能力。そして限定されたタイムスリップ能力。
 この能力は爆発的にソウルジェムを濁らせる。だから巴マミのようなマスケット銃による攻撃魔法や、まどかの弓による魔力放出攻撃は無謀だった。
そのため、魔力を一切消費しない兵器は重要。
 ただ次々に引き金を引く。そして時間を動かせば後は勝手に魔女が自滅する。そしてグリフシードを回収すれば完了。
「……」
 とはわかっていても、日本では限定された場所にしかそれはなかった。入手することだけが唯一の簡単ではないことだったかもしれない。
 ――かもしれないだけ。私には時間停止能力があったから、そんなこと難題でもなかった。他の魔法少女にはない私だけの能力。
「……ふぅ」
 奇声をあげる色とりどりの服を着こなす人間もどきに、再度銃弾を放つ。
「ほむら、てめぇ……!」
 人間の形をしているだけで、人間ではない存在。
人間もどき――私と同じ魔法少女。
 何人かは回避行動などの対処を取ったが、それが出来ない魔法少女は終わり。不意打ちだから成功する攻撃。
私の放った弾丸によってガラスの砕ける音が響くと、それを身に着けていた魔法少女は電池が切れたかのように次々と崩れ落ちる。
――人間もどきと呼ぶのに相応しい終わり方。
 この状況を見た魔法少女が悲鳴を上げながら、この場から逃げようとする。そんなことはさせない。何のためにここに集めたのかわからない。
「……」
 時間を止め、先回りした私はその胸元にあるガラス……ソウルジェムへ押し付けるようにガバメントのトリガーを引いた。一つ、二つとこの場から逃げようとした魔法少女に撃ち込む。
 元の場所に戻った私を待っていたのは、――時間再開。
ちょうど時間を止められる制限終了時間だった。
「なっ……!?」
 魔法少女が満たすと同時に驚きと共に、恐怖を感じ始めたのか身体を震わせている。人間とよく似た反応を――。
「……」
「ほむら! ワルプルギスの夜を倒すんじゃねーのかよ!」
 そう……、ここにいる魔法少女は確かにワルプルギスの夜を倒すために私が集めた。それも一人や二人じゃない。五十人ほどになるくらいか。――今はもう数人しかいないけど。
「えぇ、そうよ。でも予定が変わったの……」
 もう倒す必要なんて、どこにもない。
 だって――、まどかが魔法少女になってしまったのだから。
「予定……? だったら、こんなことする必要ないだろう……?」
「そうよ、暁美さん。こんなことをしても何も得られないわ」
「あんたって、やっぱ信用できなかったんだね」
 うるさい……。うるさい、うるさいうるさい……。
 人間もどきに何がわかるのだろうか、私の気持ちがわかるはずなんてない。どれだけの時を過ごし、迷ってきたなんてわかるはずもない。
 だから、
「……黙りなさい」
 ガバメントを向け、放つ。
「おい、やめろって言ってるだろ!」
 赤い魔法少女に当たることなく、弾丸は弾かれた。赤い槍によって、薙ぎ払われていたから。
「マミさん、こいつ拘束していたほうがいいんじゃないですか?」
「えぇ、そうね……」
 ――そうはさせない。
 時間を停止させる。黄色い魔法少女が私を拘束しようとしていた黄色いリボンが、足元から出現しかけていた。乱暴にそれを引き剥がすとゆっくりと近づく。
 そして、帽子に取り付けられたソウルジェムへと新しく出現させたガバメントの弾丸を打ち込んだ。
 時が動き出し、黄色い魔法少女が仰向けに倒れる。
「なっ、マミさん!? 転校生お前!!」
 ――うるさい。
 剣を振るう準備をしていない青い魔法少女へとそのままの姿勢で、弾丸を放つ。
「なっ!?」
 だけど、それは赤い魔法少女が間に立つことによって防がれた。その身を盾にすることによって――。
「杏子……!?」
「うるせぇ、ボンクラはもっと注意しろってんだよ」
 痛みのためか、つらそうな表情をこちらへと向ける。
青い魔法少女へ放った弾丸は、対象外ではあったが確実に赤い魔法少女を死へと誘っていた。もう左手は使うことは出来ないはず。
「いいか、さやか。一緒のタイミングで踏み込むぞ。こいつをぶん殴ってやるんだ」
 血まみれの赤い魔法少女が笑みをこぼし、赤い光をともなう。つられ青い魔法少女も青い光を放つ。
「うん、わかった――杏子」
「くははは、ふふふ」
 笑うしかなかった。この状況でもどうにか出来ると思っているらしい。
「――さようなら」

☓ ☓ ☓

 静かになった。風の音だけが聞こえる。ワルプルギスの夜はもう消滅している頃だろう。あの魔法少女が現れたのだから結果は見えている。
 ――そして、その結末も。
「……ごめん」
 横たわる大量の魔法少女の亡骸を隠すように私の魔法内へと招き入れた。見つかることも起こらないし、ここに戻ってくることもないのだけど、こうしてあげるのがせめてもの慰めに感じた。
「っ……!」
青い魔法少女と赤い魔法少女は死んでいるはずなのに、お互いの身体を守るよう抱き合っていた。表情は明るく、笑っていた。
満足そうで――嫌だった。だから、
「……」
 引き離し、別々の空間へとしまった。時が戻れば、また会えるだろう。私とは違って――。

☓ ☓ ☓

 破壊されたビルや、道路を横目に見ながら足を動かす。
あの魔法少女に会いに行くために。
 かつて一番高かったとされるその廃ビルから見渡すと、
「まどか……」
 その背中が見えた。
 何もなくなった街の中心地点にただ一人立っていた。ワルプルギスの夜の影はどこにもない。倒したところなのかもしれない。
 私の声に気がついたのか、
「ほむらちゃん……」
 振り返った顔は笑っているはずなのに、どこか悲しそうだった。
「あなたを殺して、私はまた過去へと戻るわ……。たった一つの答えを探すために」
「そっか、今までそうやってきたんだもんね」
「!? まどか!?」
 どうして、その記憶があるの?
「ううん、そんな気がするだけだよ」
 私の心を読むかのようにまどかが答えた。
「わたし、もうすぐ魔女になるんでしょ」
「どうして、そう思うの……?」
「なんとなく……かな。だからこそほむらちゃんがここに来たんでしょ?」
 違う。違うって言いたかった。
「……」
 だというのに、私の口は動かなかった。私の口なのに、まるで他人の口のように閉ざすばかり――。
「ほら、こっちだよ」
 まどかに誘われるがまま、私はまどかの元へ跳躍した。
「……」
 着地すると、ガバメントをまどかへ向けた。まどかを殺してやっと、この嫌な現実から過去に戻れる。でもまたこの現実へと辿り着くかもしれない。こうしてまた同じ現実を創りだしてしまうかもしれない。
 気がついたときには、
「えっ……」
 私はまどかに抱きしめられていた。その接近に気がつくことが出来なかった。
「――嘘つきだよ」
 だって、ほむらちゃん泣いているんだもん……。
 耳元にその声がした時、私の力は一瞬にして、なくなってしまった。ガバメントでまどかのソウルジェムを破壊しなければいけないのに、持ち上げることすら出来なかった。
「えっ――」
だというのに――銃弾がまどかのソウルジェムを破壊した。
――私でなく、まどかがトリガーを引くことによって……。
「まどか……まどか……」
 ソウルジェムが破壊されたまどかは何も答えない。人形のようにだらりと私に身体を任せるだけだった。
「……っ」
 まどかを抱きかかえ空へと向けると、他の魔法少女と同じように私の魔法へと取り込んだ。悲しんでいる時間はなんてない。だから、
「今度こそ、救ってみせる……!」
 条件を満たすことにより、使うことの出来るタイムスリップ能力を発動させた。

 今度こそはと誓いながら――。
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