[PR] 一戸建て
R.U.K.A.R.I.R.I | 終わる一つのセカイ
About Circle Board Twitter Link Circle work Mail RSS facebook google+    同人サークル『R.U.K.A.R.I.R.I』のHPです。
ブログ内人気記事

他ブログ及び本ブログ最新記事


2012.03.07
戦姫絶唱シンフォギアの最終回って、
こんな感じになるのだろうか的なものを書いてみました。

話数も残り僅か! たいへん続きが気になります。
願うことなら響が死ぬ未来は見たくないものですね。

したがって、今回書かせてもらったのはなるかもしれない未来の一つです。

原作アニメが終わったら、シンフォギアネタで何か書いてみたいと思います。


 街はノイズによりビルは破壊され、道路も穴ボコだらけにされていた。その中を蠢くかのようにノイズが、唸り声をあげ動きまわる。それは穴の中に限らず、ビルの上、道路の上、歩道橋の上と、何処も彼処も一面に埋め尽くされていた。その状態を不審に人は誰もいない。悲鳴をあげる人もいない。
 いや――数分前まではいた。……但し、それは過去だった。ノイズが全ての逃げ惑う人を次々と炭化転換して、消滅してしまったからだ。だからこそ、ここに人はいなかった。
 ――ただ一人、シンフォギアと呼ばれる鎧型武装を纏い、その現状に激怒する少女を除いては。
 だから、少女はそれに向かう。一歩、一歩、刻むように。ノイズはそれを餌と判断し、強襲する。ただ触手を伸ばし、捕食しようと動く。それが次々に他のノイズたちに続いて、一本の太い線へと変えていく。
「♫~」
 それを持っている剣ではじくと、少女は歌う。亡くなった人たちに鎮魂歌をまるで歌うかのように。
「~♫」
 それに応えまるで歌を奏でるかのように一つ、また一つとノイズが呻き声をあげ分解されていく。そのたびに、少女からオレンジ色の光が漏れる。
「♪~♬」
少女が撫でるよう一本の剣を横に振るう。それは衝撃となって連鎖するよう広がっていく。円状に広がるそれはノイズたちを次々に巻き込み、浄化していく。
「♫~♫~」
 少女はオレンジ色だった瞳が徐々に黒ずんでいくことに気が付かず、ただ剣を振るう。次々に迫り来る目の前の敵を倒す。ノイズは倒しても減らず、逆に増えているよう錯覚でさえあるほど多かった。
 ――少女の名は、立花響。
 自分の力が増大していく、その感覚自体を少女は知らないわけではなかった。完全聖遺物“デュランダル”を初めて使った時の感覚と同じものが心を揺るがした時、必ずといって起こったからだ。それに加えて、櫻井了子が残した資料にそれらに関係する情報が書き込まれていたからだ。それはいずれ融合聖遺物として目覚めると――。
 意識が別の意識体に乗っ取られそうになる。――壊し粉砕する殺戮衝動を。その感情を抑え響はただ戦う。剣を振るう。その感覚の源であるデュランダルを響は振るっていた。
「♬~」
 響が奏でる歌声は止まることなく続く。
 敵はノイズ。――人類の敵。人間だけを襲い、接触した人間を炭素転換する謎の生命体。出現条件は不明であり、空間から滲み出るよう突如として発生する。一振り、また一振りとそれを繰り返す。目の前にみえる塔に向かい、ただ走る。
 しかし、一つだけ例外があった。それによって、ノイズは誘導されロボットのように自分の都合よく操ることができる。ソロモンの杖とそれは呼ばれていた。ノイズを任意に発生させるとともに、72種類のコマンドを組み合わせることにより、ノイズの行動を自在に制御することができる完全聖遺物。それを響が目指す場所にいるそいつは振るっていた。
 ソロモンの杖が響に向かえと、ノイズに命ずる。それに操られるよう響に襲う。全てのノイズがただ響を攻撃するだけのために動きまわる。それが列を作るかのように並び、群れをなす。
「♬」
 響と同じように、その者も歌っていた。高い破壊され瓦礫となったビルの上から、見下すよう響を見る。しかし、響の歌と違ってそれに想いは何も込められていなかった。ただ歌っている、それだけだった。
「♬~!」
 響がデュランダルを振るった後の隙をつくように、空からノイズが襲いかかる。
「はぁぁ!」
 響はそれに驚くことせず、剣を握っていない拳を握りしめる。そしてそれを風鳴より会得した武術でノイズに叩きこむ。一撃で敵を粉砕し、それが連鎖し後続のノイズも貫かれていく。それを確認し、また前へと進む。
「次っ!」
 響は第三号聖遺物“ガングニール”をこの身に纏い歌唱する。その旋律が共鳴・共振しバトルポテンシャルを相乗発揮していくからだ。それがシンフォギアの能力。だが、聖遺物との融合体にとってそれはあくまでもそうというだけで、歌唱を中断しても、弱くなることはない。――それが完全な聖遺物融合体となった響の力だった。
 だからこそ、増えていく力。その影響で心が失われていく感覚と共に響はただ歌う。目指すは完全聖遺物“ソロモンの杖”を纏う装者。その装者フィーネの元へと。
 確か、クリスがそう言っていたことを響は思い出す。
 響は止まるわけにはいかなった。フィーネ……了子を止めるというのと、友だちのためにただ急ぐ。
「♬~」
 未来……。
 戦いながら、響は未来のことを思う。これは彼女のため、そして自分のための戦い。誰にも強いられることなくこの場所へ来た。止めるものもいた。だけど、響は止めるためにそれを振りきった。今の響を助けてくれる翼やクリスはここにはいない。彼女たちは彼女たちの戦いをしているのだから。
 響は歌いながらただ静かに眠る未来のことを思い出す。ベッドの上で呼吸器をつける彼女を。
「♬~」
 フィーネの姿を肉眼で黙視した響が力を調整して、飛翔する。その勢いでデュランダルを振るう。閃光の直線がまっすぐフィーネの頭上へと迫る。だがそれは、
「くっ……!」
 フィーネがノイズを盾にして防いだ。
 響とフィーネが対立し、お互いの完全聖遺物を何度もぶつけ合う。火花を散らせ、二人ともシンフォギアに秘められた歌を奏でる。
 意識が完全に落ちる。そう感じたとき――響は歌い始めた。

 ――絶唱と。

 全てが崩れるよう消滅を始めた。ノイズの大群もデュランダルが光を放ち、消える。その光に包まれる形のようにフィーネもまた消える。笑っていた。満足した笑顔を見せてフィーネは消え去った。

 そして、そこに文字通り誰もいなくなった。装者も誰もいない。 
スポンサーサイト
関連記事
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...



この記事へのトラックバックURL

この記事にトラックバックする (FC2ブログユーザー)


この記事へのトラックバック
この記事へのコメント


管理者にだけ表示を許可する
 




他ブログ情報

ブログパーツ