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R.U.K.A.R.I.R.I | 魔法少女達の鍋会
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2011.12.03
魔法少女たちが鍋を食べたら…… という内容で書いてみました。内容はキャラクター崩壊しています

久々にSSを公開する気がする。
スピンオフは除く。


 私の部屋で杏子は、魔法ウィンドウを見ながらポテトチップスを何枚も袋から取ると、音をたてながら笑みをこぼしていた。その画面では、美樹さやかがまどかを楽しそうに追い回していた。
 その映像はいつもと同じといえば、同じ。
 美樹さやかは意地悪好きでまどかをよくからかっていることも知ってる。だから私は何も言わない。
「あはは、あいつ楽しそうだな」
 杏子はこうして、私の部屋に居座るのが最近の日課のようにみえる。居座るというよりかは、美樹さやかの行動を監視、もといストーキングするのがと言ったほうがいいか。
 他の画面には、まどかのアップと、まどかの後ろ姿、まどかの斜め上の姿とまどかのパンツが映り込む姿がきっちりと映り込んでいる。そろそろ、赤外線や透視能力をつけたものに改良する必要があるかもしれない。
 いつ魔女が襲ってくるかわからない。だからこそ、こうしてまどかを見守る必要がある。どの瞬間であってもしっかりと記録を取らなくてはならない。準備は多いことに越したことはない。
「……」
 杏子にはその画面を1つ貸してあげてるに過ぎない。本来であれば、それはまどかの部屋の中を撮影していたものだがやはりまどかが映っていなければ意味がないので全然問題なかった。
 杏子はそんな感じにだいたいいつもお菓子を食べながらしてる……はず。というのも私は私で忙しいのでそんな何をしてるかなんて見ていない。
「そういや、お前ってちゃんと栄養取ってんのか?」
 画面から視線を私へと向けた杏子がそういった。
「……えっ?」
あまりにも漠然としてなおかつ突然の質問だったので、少し驚いた表情をしてしまった。美樹さやかと一体何の関係がと脳内が活性化する。
「私? 取ってないことはないわ。ビタミン剤とカロリーメイト。これだけあれば十分よ。それとまどかのくれたこの飴さえあれば完璧だわ」
 私の言葉に唖然とする杏子。
別にそんなにおかしな所なのだろうか? 私たち魔法少女は、ソウルジェムをきれいに保ってさえいればそこまで重要な要素ではない。だから、私は自信満々に杏子の瞳を見つめ返していた。
「それって、食べてるって言えるのか? ってまぁ、アタシが言えたことじゃないんだけどさ」
 杏子はそういうとポテトチップスを口に含む。相変わらずよく食べる。
 既にテーブルには杏子が食べたと思われるお菓子の袋が山積みになってる。あとで捨てるの私なんだからもう少しまとめておいてくれると助かるのだけど……。
「そうね、あなたはいつもお菓子ばかり食べてるものね。そう、いつもバリバリとね」
 苦笑した。
 欲しいという感情を持ったことはない。いや、持ったことがないと言ったら嘘になってしまうかもしれない。
だって、杏子はいつもとても美味しそうにお菓子を目の前で食べてるのだから。
 それは私が押し殺してしまった感情の1つかもしれない。
 もしかしたら、まどかの作ったご飯を食べればそれを思い出すかもしれない。きっと、それは近い未来になると思ってる。だって、私とまどかは……。
「うるせーよ。美味しんだからしたかたねぇだろ?」
 私が考えることを中止させるかのように杏子がそういうと視線をそらした。
美味しいものはやめられないっていう。
だからこそ、人は我慢をする。遠慮する。感謝する。
 だから、私は杏子の質問に頷いていた。
「それで、どうしたの? 急にそんなことを聞いたりして」
 理由もなくそんなことを質問はしないだろう。
 まぁ、あらかた予想はできた。それはまさに最近まどかから聞いた話だった。
「いやさ、今度さやかたちと一緒に鍋をしないかと言われてさ、お前も誘おうかなぁと思ってさ。といってもさ、お前の場合、まどかにもう声かけられたんだろ?」
 杏子は指をぺろりと舐めた。ポテトチップスの残りカスはとても美味しいと聞く、おそらくそういうのであろう。
 それにしても、さやかのことに関してはとても楽しそうにいうのね。
「えぇ、そうね。もちろん、YESだわ」
 杏子へと親指を上げた。やはり、その話かと思った。あの娘が遠慮がちに言うのだからとても気になってはいたのだ。
 鍋くらい誘ってくれれば行く。まどかが誘えば、お風呂でもシャワーでも銭湯でもサウナでも更衣室でもどこにでもだ。
「まぁ、考えるまでもないか」
 杏子は、やれやれといって両手を横にふった。人のこと言えるのかしらと思ったけども、言わないで置くことにした。
 別に私がそう思っただけで、本人はそうと思っていないかもしれない。
「それって、何時の事だったかしらね」
 まどかに聞かれたけど、いつなのかを聞いていないことに気づく。あの娘は肝心な所が抜けてる。そこがいいといえばそこがいいのだけど……。
「今日の夜じゃなかったっけ? あと数時間もねぇな。まぁ、さやかたちはこのまま買い物に行くみたいだけど」
 杏子が魔法ウィンドウを掴むと、私の前に表示した。画面の中では、まどかとさやかが仲良さそうにスーパーを歩いてる状況であった。
 なるほど、買ってる材料はまさにそんな感じの内容である。人参に始まり、豆腐と……。聞いてた鍋という認識で間違いないようね。画面にあの娘が拡大されて表示されてる。もちろん録画中なのだけど、かわいいと思った。
「まどか……今日は水玉」
「水玉……? まぁ、いいや。それでさ、そいつにさ隠し味を入れたいと思ってるんだけどさ」
 口に漏れてしまったけど、杏子は聞き流してくれた。とはいっても、すごくほっぺたが熱い。
「隠し味?」
 顔を見られないように杏子へと背中を向けた。
危ない危ない。まぁ、聞かれてもいいけど。

☓ ☓ ☓

 今思えば、答えなければよかったと切に思う。
それから数時間後のことは思い出したくない。
 いや、思い出としても残しておきたくない。
 そんなことがあったのだ。

☓ ☓ ☓

「いやぁ、これ美味しいですね。誰が作ったんですか?」
 美樹さやかが箸を置くとマミに尋ねる。
「えぇーと、下味は佐倉さんで大本はわたしかな」
 マミが遠慮がちにそういった。相変わらず、この人は何をやらせてもうまいと思う。
「杏子ちゃん、料理できるんだ」
 まどかが手を叩くと、笑みをこぼす。相変わらずこの娘の笑顔には勝てるものはない、そう思う。
 あとで録画した映像をみよう。
「え、お前がこれ作ったの? ありえないし、まじありえない。これおかしいでしょ! どうして杏子が作れるのよ」
 美樹さやかが席を立つと杏子を指さした。ご飯中は席を立ってはいけないと習わなかったのか。ほら、まどかが困惑した表情を始めたじゃない。どうすんのよ。
「おい、さやか。その言い方はひどいんじゃないか。アタシだって女だ。料理の1つや2つできないことはないさ。昔から母さんの手伝いをやってたからさ」
 杏子が目を閉じると昔を思い出すかのように口走った。杏子も杏子で美樹さやか相手だと本人は自覚していないのに、ムキになるから美樹さやかが怒るのよ。本当にこの二人はめんどくさい、そう思う。
 杏子と美樹さやかの口喧嘩はだいたいマミかまどかが間に入るのだけど今回、二人は入らないようだ。
というよりかふたりとも茶碗を持って、美味しいそうにご飯を食べてる。
 どんだけ、この鍋が美味しいのだけだろう。そういえば、食べていないことを思い出し口に入るだけを箸で摘むと、そのまま口に運ぶ。
「あっ……」
 これは美味しいな。食べたことない味だ。でも、とても懐かしい味。お母さんやお父さんとの記憶が脳裏をよぎったけど、すぐになぜかまどかが笑ってるのを思い出した。
「うふふ。あっ」
 いけないと口を閉じ周りを見てみると、二人の口喧嘩は続いてるようでお互い牙を見せ合ってた。
「ふーん、た、たいしたことないんじゃない。あたしだって、恭介のやつにチョコレートとか作ったことあるよ!」
 美樹さやかが胸を張って高らかにそういう。美樹さやか、胸だけはあるのよね。胸だけは。まどかも胸が大きい娘が好きなのかな。
 両手で自分の手を触ってみるが、ため息しか出なかった。
「で、でもさやかちゃん。それって、ほとんど私が作ってあげたんだよね、確か……それと確か、チョコは渡せなかったような」
 まどかの言葉に反応してか美樹さやかの顔が赤くなっていた。相変わらず、恭介の話には弱いと。わかってるなら、言われる前にやめればいいのにと私は思う。
「さやか、なんか言われてんぞ」
 杏子が目を細めるとお腹を抑えながらそういっていた。慰めたいのか笑いたいのかどっちなのよ……。
「がががあががががががががが!」
 美樹さやかが口を開けながら、顔を赤めると硬直していた。
「うるさいわね、あなたたち黙ってご飯が食べれないの」
 茶碗をもつと杏子と美樹さやかを睨みつける。まどかがこちらを見たのであなたはいいのよと目配りをしておいた。
「そうだよ、まさかボクがこんなにも美味しい味を出せるなんてね。そこに気づいた杏子はさすがとしかいえないね。まぁ、そこからちゃんとした味にしたマミもすごいんだけど」
 キュゥベぇが舐めるようにスープを飲んでいた。
「え、今なんていったの?」
 硬直が溶けた美樹さやかが聞き直した。
「うん? マミがすごいってことかい?」
「いや、それよりずっと前……。なんかすっごい不吉なことを言われた気がするんだけど」
 さやかがキュゥベぇを睨みつける。
私にも聞こえた。
――隠し味って言ってたけど……、まさかそんなことはないだろうなぁと思いつつ、もう一口頬張る。
やはり、食べたことない味でとても美味しい。
「あれかい、ボクがこんなにも美味しいってところかい?」
「……」
 黙ったさやかが杏子を見つめる。私も同じような顔でまどかを見つめていた。まどかというと視線に気付かず、どんどん箸を進めていた。まどかにとっては、気になることではないのだろうか……?
「えっ?」
 杏子はそれを何がおかしいのという顔で見つめ返した。まるでそれが当然のように。
「え、え、え、何? 何なの? 何なのこれ、じゃぁ、これキュゥベぇをあたしたちが食べちゃったってこと? え、それいいの? え、え、え」
 さやかがまどかの肩を叩いた。
「痛いよ、さやかちゃん」
「美樹さやか、まどかをそれ以上叩くのは私が許さないわ! まどかが許しても私が絶対に絶対に許さない!」
 叩いていいのは、私だけよ。
本来だったら、まどかの隣は私だけなのに……。今回はマミと美樹さやかに譲っただけで全てを譲ったわけじゃないわ!
「え、ちょっと待ってよ。転校生……。だって、こいつだよ、こいつを食べたっていうんだよ!」
「……そ、そうね。わたしも隠し味とは聞いていたけど……」
 あんなに殺してきたけど、食べようとは思ったことはなかった。こんなに美味だなんて、生け捕りにしておいたほうがよかったのかな……。取っておいても私は料理しないから意味ないか。
 とはいっても、これって食べても大丈夫なのか……。こいつであるキュゥベぇを見ても何も答えは浮かばない。そもそもなんでこいつを入れようと思ったのよ……。
「さ、さやかちゃん!?」
 突然、まどかが何かを見つけたかのように立ち上がる。反射的に全員がそちらをむく状況へとなった。
「なんだい、まどか? ボクの顔がどうしたっていうんだい?」
 えっ? 美樹さやかの顔ってこんな顔だったかしら?
「そういうお前もなんて顔してるんだよ……。 君はどうしてそんなに顔についてこだわるんだい? 人間の顔なんて、ただの身体のパーツでしかないのに」
 杏子が美樹さやかに話しているうちに、美樹さやかと同じ顔へといつのまにか変化していた。
 いや、気がつくと私の周り全ての人が同じ顔をしていた。
――真っ白い顔。机の上でスープを飲んでいる生き物。――キュゥベぇに。
「君たちは一体何を言っているんだい?」
「まどか、そういう君も何を言ってるんだい?」
「暁美ほむら。なんで君たちはキュゥベぇの顔なんだい?」
 そう言われて、皆が顔を見渡すとどこにもキュゥベぇがいた。そして、キュゥベぇしかいなかった。
「「さぁ、どうしてなんだろうか」」
 と全員が同じ声で同じ回答をした。

☓ ☓ ☓

 気がつくと朝になっていた。
 洗面所に急いでいくと、そこには普段の私の顔があった。
 代わり映えのない冴えない顔。
 それを見て、私はほっとした。
 あの悪夢がずっと続くのかと思った。
 あれは夢だ。
 夢なんだと思い続けたかった。
 テレビをつけるまでは……。
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